2023年09月01日
2023(令和5)年 第34週
(8月21日~8月27日)
~感染症予防の基本~ 咳エチケット、手洗いが重要
【定点把握感染症】
「新型コロナウイルス感染症とインフルエンザの動向に注意」
第34週の小児科・眼科定点疾患の報告数の総計は1,703例であり、前週比24.8%増であった。
定点あたり報告数の第1位は感染性胃腸炎で以下、咽頭結膜熱、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、流行性角結膜炎、ヘルパンギーナの順で、定点あたり報告数はそれぞれ2.69、2.47、1.66、0.73、0.64である。
感染性胃腸炎は前週比42%増の525例で、三島3.94、中河内3.21、大阪市南部3.00、北河内2.92、南河内2.81であった。
咽頭結膜熱は14%増の482例で、大阪市南部4.22、大阪市西部3.30、堺市・大阪市東部3.00である。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は37%増の323例で、北河内3.36、堺市2.37、南河内2.06であった。
流行性角結膜炎は65%増の38例で、大阪市北部1.40、中河内1.20、南河内1.00である。
ヘルパンギーナは17%増の125例で、中河内1.53、大阪市北部1.21、北河内0.84であった。
インフルエンザは41%増の466例で、定点あたり報告数は1.54である。
大阪市西部2.20、北河内2.02、大阪市北部1.75、南河内1.71、中河内1.63であった。
前週から流行開始の目安の1を超えており、今後の動向に注意が必要である。
新型コロナウイルス感染症は5%増の3,744例で定点あたり報告数は12.40であった。
堺市16.25、大阪市南部13.44、南河内13.13、泉州13.12、北河内13.1である。
2週連続して、徐々に増加している。
年齢別では、第1位は10-19歳で13%を占めている。
60歳以上の割合は23%であった。
~麻しん~
ワクチンで予防可能な感染症です。2023年33週時点で、国内の累積報告数は22例です。
【全数把握感染症】
「麻しん」
麻しん(はしか)は麻しんウイルスによって引き起こされる発熱を伴う発しん性疾患で、感染すると高熱と結膜炎などの症状
と、全身性の発しんが出現する。
潜伏期間は1-2週間である。
強い感染力(一人の患者が12~18人に感染伝播)のため、麻しん発生時には早期の診断と感染拡大に対する措置が重要となる。2015年3月、日本は麻しん排除国に認定されている。
しかし、現在でもアジア、アフリカやヨーロッパ諸国で麻しんが流行している。
症状(発熱、せき、鼻水、眼球結膜の充血、発しん等)があり、1)1か月以内に麻しん患者と接触していた場合、2)麻しん流行国(主にアジア及びアフリカ諸国)に最近の旅行歴がある場合、麻しんを疑い、感染拡大を防止するため、医療機関を早期に受診する。
受診に際し、医療機関に事前連絡し、麻しん疑いを伝え、指示に従うことが重要である。
麻しんはワクチン(1歳以上で2回)で予防可能な感染症であり、接種の徹底が予防や感染拡大の防止に重要である。
麻しん(大阪府感染症情報センター)
麻疹とは(国立感染症研究所)
【大阪府感染症情報センターより参照】
(令和5年8月31日更新)